
歯磨きしていて歯茎から出血があった場合の原因の殆どは歯周病による炎症です。歯茎からの出血についてご説明します。
歯磨き時の出血の原因は?
歯磨きをしていて歯茎から出血するときの原因は、歯周病で歯ぐきが炎症を起こしていたり、歯みがきを強くやりすぎて歯ぐきを痛めてしまう場合が殆どです。
歯周病で歯茎が炎症を起こしているから
歯周病にかかっていて歯肉炎になっていると、歯磨きの刺激で歯茎から血が出るときがあります。普段の歯磨きで出血しなくても、歯科衛生士がプローブという先が細くなった器具を歯茎に入れて歯周ポケットが何mmあるかを測る際に出血する場合があります。
歯周ポケットの深さを測るのは、歯周病の進行の程度を調べるためです。定期健診の時に歯茎をチクチク何かでつつかれ、2とか3とかいう数字が聞こえてくることがあると思いますが、それは歯科衛生士が歯周ポケットの深さを測って記録しているのです。
歯ぐきの健康状態は、自分で鏡で見てもよくわからない場合が多いのですが、歯科医院の定期検診等で歯ぐきのチェックや歯周ポケットの深さを測ることではっきりとわかります。歯周ポケットが深くなっている場合は歯周病の疑いがあります。
歯磨きが強すぎて歯茎を傷めているから

しっかり歯磨きしようとして、強い力でブラッシングしすぎたために歯茎から出血することもあります。この場合は、歯茎の炎症のためではなく、単に歯茎に歯ブラシによる物理的な刺激が加えられたせいです。
あまり強い力でブラッシングを続けると、歯茎が退縮してしまうリスクがありますので、歯ブラシは鉛筆握りにして、軽い力で細かく動かすように心がけましょう。
歯周病で炎症?治療はどうしたらいい?

歯と歯茎の境目の溝の部分のことを歯周ポケットと呼びます。歯周ポケットには歯石やバイオフィルムと呼ばれる細菌の塊が棲みついていて、軽度の歯周病であれば歯科医院の歯石取りやクリーニングを受けると、細菌の数が減って歯肉の状態が徐々に改善していきます。
しかし治療せずに歯周病がどんどん進行してしまうと、歯周ポケットが深くなっていき、次に歯槽骨が溶かされて歯がぐらぐらし出します。歯槽骨が歯を支えきれなくなると歯が抜けてしまいますので、そうなる前に、徹底した歯のクリーニングによる歯周病治療をお受けいただきたいと思います。
歯のクリーニングでは歯科衛生士が歯周ポケットと歯の間に付着したバイオフィルムや歯石を丁寧に取り除き、セルフケアではなかなか落としきれない歯と歯の間もきれいにクリーニングします。
クリーニングの際には専用の機器を使用しますので、普通の歯みがきでは落とせないような汚れもきれいに出来、歯の表面がつるつるになります。口臭が気になる方にも歯のクリーニングはお勧めです。
歯科医院でのクリーニングだけでなく、ご自宅でもしっかりとケアしていくことが重要です。根気よく続けていくことで歯の健康が保たれます。
まとめ

歯磨きの時の歯茎からの出血は殆どの場合、歯周病による炎症が原因ですが、適切なケアで改善します。毎日の歯磨きで磨き残しを出来るだけ減らすことと、定期的に歯医者で定期健診を受けていただくことが、歯周病の予防になります。歯を守り、ずっと健康に保つために根気よく続けましょう。