口内炎にいい食べ物・避けたい食べ物は?痛いときの食事と早く治すためのポイント

梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科 歯科医師 竹田 亮

口内炎にいい食べ物・避けたい食べ物は?

結論からいうと、口内炎が痛いときは、やわらかく、水分が多く、薄味で、患部を刺激しにくい食べ物を選ぶのがおすすめです。

反対に、辛いもの、酸味の強いもの、塩辛いもの、硬いもの、熱すぎるものなどは患部を刺激し、痛みを強く感じることがあります。

また、「口内炎にはビタミンB」というイメージがありますが、すべての口内炎がビタミン不足によって起こるわけではありません。

食事で大切なのは、特定の食品をたくさん食べることよりも、痛みをなるべく増やさず、必要な栄養と水分をとれる状態をつくることです。

この記事を読むとわかること

  1. 口内炎のときに食べやすいもの
  2. 口内炎があるときに避けたい食べ物
  3. 痛みを減らす調理方法
  4. ビタミンB2・B6と口内炎の関係
  5. ヨーグルトや果物を食べてもよいか
  6. 口内炎のときに選びたい飲み物
  7. 口内炎ができる主な原因
  8. 食事以外にできるセルフケア
  9. 歯科医院などへ相談したほうがよい目安

「口内炎によい食品ランキング」を覚えるより、今の口の状態で無理なく食べられるものを選ぶことを意識してみましょう。

 

口内炎のときは何を食べればいいですか?

口内炎のときは何を食べればいいですか?の図解

口内炎があるときは、やわらかく、水分が多く、味付けが薄いものを選ぶと食べやすくなります。おかゆ、雑炊、やわらかいうどん、豆腐、卵料理、茶碗蒸し、ポタージュなどが代表例です。ただし、同じ食品でも人によってしみ方は異なるため、自分が痛みを感じにくいものを選びましょう。

やわらかい・薄味・水分が多い、の3つが基本です。

口内炎ができている粘膜は刺激に敏感です。
普段なら問題なく食べられるものでも、塩味や酸味、熱さなどによって強い痛みを感じることがあります。

そのため、まずは「栄養価が高いか」だけではなく、患部を刺激せず食べられるかを優先します。

食べ物を選ぶときは、主食だけでなく、たんぱく質や副菜も無理のない形で組み合わせることが大切です。
噛む回数が少なくても食べられる料理にすると、患部への刺激を減らしながら食事量を確保しやすくなります。
代表的な食品をまとめると次のようになります。

種類 食べやすいものの例 工夫するポイント
主食 おかゆ・雑炊・やわらかいうどん 熱すぎない温度にする
たんぱく質 豆腐・卵料理・茶碗蒸し・やわらかい魚 小さくして食べやすくする
野菜 やわらかく煮た野菜・ポタージュ 硬い繊維を残さない
間食 プリン・ゼリーなど 酸味や刺激が強くないものを選ぶ
乳製品 牛乳・刺激の少ないヨーグルトなど しみる場合は無理に食べない

表にある食品だから必ず痛くないというわけではありません。
口内炎の場所や大きさによって、感じる刺激は患者さんごとに違います。
「おすすめ食品だから食べる」のではなく、「自分がしみずに食べられるものを選ぶ」ことが基本です。

口内炎のときに避けたほうがいい食べ物は何ですか?

口内炎のときに避けたほうがいい食べ物は何ですか?の図解

口内炎があるときは、辛味、強い酸味、濃い塩味、極端な温度、硬さなどが刺激になることがあります。せんべいやナッツのように患部を直接こすりやすい食品や、アルコールも痛みが強い時期には控えたほうがよいでしょう。

味の刺激だけでなく「温度・硬さ・当たり方」にも注意します。

「口内炎に悪い食べ物」というと辛い料理を思い浮かべる方が多いですが、刺激になるものはそれだけではありません。

例えば、体によいイメージのある柑橘類も、酸味によって強くしみることがあります。

避けたい食品は、特定の商品名で覚えるより「どんな刺激があるか」で考えると判断しやすくなります。
症状が落ち着いてきたら、痛みを確認しながら少しずつ通常の食事へ戻していきましょう。
主な刺激を整理すると次のようになります。

刺激の種類 食品の例 注意する理由
辛いもの 唐辛子・辛いカレー・キムチなど 患部に刺激を感じやすい
酸味が強いもの レモン・グレープフルーツ・酢の物など 傷の部分にしみやすい
塩辛いもの 塩分の強い料理・漬物など 痛みを感じることがある
熱すぎる・冷たすぎるもの 熱いスープ・非常に冷たい食品など 温度刺激で痛みが出ることがある
硬いもの せんべい・ナッツ・硬い生野菜など 患部をこする可能性がある
張り付きやすいもの 餅・海苔など 患部に付着して刺激になることがある
アルコール ビール・ワイン・日本酒など 粘膜への刺激になりやすい

「口内炎だから食べてはいけない」という絶対的な食品リストではありません。
食べても痛くないものまで無理に禁止する必要はありませんが、痛みが強くなる食品は症状が落ち着くまで避けましょう。
食べたときにしみるかどうかも、食品を選ぶ大切な判断基準です。

口内炎が痛くて食べられないときはどう工夫すればいいの?

痛みが強いときは、食品そのものを変えるだけでなく、やわらかく煮る、小さく切る、とろみをつける、水分を増やすなど調理方法を工夫すると食べやすくなります。熱い料理は少し冷まし、自分が刺激を感じにくい温度にして食べましょう。

何を食べるかだけでなく「どう食べるか」も重要です。

例えば焼いた肉が痛くて食べられなくても、細かくして煮込んだ料理なら食べられることがあります。

おすすめの工夫は、

  1. 小さく切る
    → 口を大きく動かさずに食べやすくなります。
  2. やわらかく煮る
    → 噛む回数が減り、患部への接触を少なくできます。
  3. 水分を多くする
    → パサつきが減り、口の中を通りやすくなります。
  4. とろみをつける
    → 食材がまとまりやすくなり、飲み込みやすくなることがあります。
  5. 温度を調整する
    → 熱すぎるもの、冷たすぎるものを避け、痛みを感じにくい温度にします。

口内炎ができたときに「栄養をとらないと」と無理して普段通りの料理を食べる必要はありません。

数日間は形や調理法を変え、痛みを抑えながら食事量を維持することを優先しましょう。

ビタミンB2・B6をとれば口内炎は早く治りますか?

ビタミンB群などの栄養不足が粘膜の状態に関係する場合はありますが、すべての口内炎がビタミン不足によって起こるわけではありません。特定の食品やサプリメントだけに頼るより、食べられる範囲で栄養バランスを整えることが大切です。

ビタミンBは大切ですが、口内炎の万能な治療法ではありません。

ビタミンB2は皮膚や粘膜の健康に関わる栄養素の一つです。
ビタミンB6も、たんぱく質の代謝などに関係しています。

そのため日頃の食事で不足しないようにすることは大切ですが、「口内炎ができたから、とにかくレバーを食べればよい」というものではありません。

口内炎が痛いときは、栄養素の含有量だけでなく「食べやすさ」も考えて食品を選びましょう。

例えば、同じ栄養素を含んでいても、硬い料理や刺激のある料理では食べにくいことがあります。日常の食事に取り入れやすいものを中心に考えます。

栄養素 含まれる食品の例 口内炎が痛いときの工夫
ビタミンB2 卵・乳製品・魚・肉類など 卵料理ややわらかい魚などにする
ビタミンB6 魚・肉類・豆類など やわらかく調理して食べる
たんぱく質 卵・豆腐・魚・肉・乳製品など 茶碗蒸しや豆腐などを活用する

ビタミンB2が不足すると、口唇炎や口角炎などがみられることがあります。ただし、「口内炎があるからビタミンB2不足」と自己判断することはできません。

特定の栄養素だけを大量にとるのではなく、無理なく食べられる食品を組み合わせることをおすすめします。

口内炎のときヨーグルトや牛乳は食べてもいいですか?

牛乳やヨーグルトは、食べたときにしみなければ口内炎があるときでも摂取できます。やわらかく食べやすい一方、酸味の強いヨーグルトは患部にしみることもあるため、痛みが出る場合は無理に食べる必要はありません。

しみなければ食べても構いません。

口内炎だから乳製品を避けなければならないわけではありません。
牛乳やヨーグルトはあまり噛まずに摂取できるため、痛みがあるときでも食べやすい方がいます。

一方、ヨーグルトには酸味があります。
口内炎の場所によっては、「普段は平気なのに、今日はものすごくしみる」ということもあります。

その場合は、無理して「体によさそうだから」と食べず、豆腐や卵料理など別の食べやすい食品へ置き換えてください。

口内炎のとき果物は食べてもいいですか?

果物をすべて避ける必要はありませんが、レモン、オレンジ、グレープフルーツなど酸味が強いものは、口内炎の患部にしみやすいため注意が必要です。ビタミンをとる目的でも、痛みを我慢して酸味の強い果物を食べる必要はありません。

果物は種類によっては酸味が強く、口内炎にしみます。

「口内炎にはビタミンがよさそうだから果物を食べよう」と考える方もいるでしょう。

ところが柑橘類などの酸味は、粘膜の傷に強くしみることがあります。
健康的な食品であっても、口内炎がある時期に適しているとは限りません。

食事で栄養をとることは大切ですが、患部を痛めながら特定の食品を食べる必要はないと覚えておきましょう。

口内炎のときは何を飲めばいいですか?

口内炎があるときも水分補給は重要です。水や刺激の少ない飲み物を、自分が飲みやすい温度で少しずつ飲みましょう。アルコールや強い酸味のある飲み物、非常に熱い飲み物などは刺激になることがあります。

刺激の少ない飲み物で、こまめに水分を補いましょう。

食事量が減っていると、水分の摂取量も一緒に減ってしまうことがあります。
口の中が乾燥すると粘膜への刺激を感じやすくなるため、こまめに水分をとることも大切です。

飲んだときに強くしみる飲料は避け、

  • 刺激の少ない飲み物
  • 自分が飲みやすい温度のもの

を中心にしましょう。

「冷やせば必ず痛みが少なくなる」とも限りません。
温度刺激そのものが痛い方もいるため、人肌程度を一つの目安に、自分が楽に飲める温度に調整してください。

口内炎が痛い日の食事はどう組み立てればいいですか?

口内炎が痛い日は、普段通りの献立にこだわらなくても構いません。主食、たんぱく質、水分を無理のない範囲で確保し、痛みが少なくなってきたら徐々に通常の食事へ戻していきましょう。

数日間は「完璧な食事」より「食べられる食事」を優先して構いません。

例えば、次のような組み合わせがあります。

ここで紹介する献立は一例です。
患者さんによってしみる食品は異なるため、痛みが出るものは別の食品に置き換えてください。
「一日三食を完璧にする」より、無理なく必要な食事と水分をとることを優先します。

タイミング 食事例 ポイント
やわらかい卵料理+牛乳など 酸味・熱さを控える
やわらかいうどん+豆腐 薄味にして少し冷ます
間食 プリン・刺激の少ないゼリーなど 酸味が強いものは避ける
おかゆ・茶碗蒸し・やわらかく煮た野菜 水分の多い料理を組み合わせる

口内炎が痛い日に、無理して硬い野菜や肉を噛む必要はありません。
症状が改善してきたら、少しずつ食材の種類や硬さを元に戻していきます。
「治すために何を食べるか」だけでなく、「治るまでどう食べるか」を考えることも大切です。

口内炎ができる原因は栄養不足だけですか?

口内炎にはさまざまな原因や関連要因があり、栄養不足だけで起こるものではありません。頬や舌を噛んだ傷、熱い食品によるやけど、歯や入れ歯による刺激、感染、薬剤や全身状態などが関係することもあります。

口内炎ができたからといって、ビタミン不足とは限りません。

公益社団法人 日本口腔外科学会でも、口の粘膜の痛みは、食べ物によるやけどや硬い食べ物、歯ブラシ・義歯などによる傷、口内炎など、さまざまな原因で起こると説明しています。

例えば、

  • 頬や舌を噛んだ
  • 硬い食品で粘膜を傷つけた
  • 熱いものを食べてやけどした
  • 尖った歯や詰め物が粘膜に当たっている
  • 入れ歯が当たっている
  • 睡眠や食生活が乱れている
  • 感染や薬剤などが関係している

など、さまざまな可能性があります。

特に注意したいのは、同じ場所に繰り返しできるケースです。
尖った歯、欠けた詰め物、合わない被せ物などが同じ場所に当たり続けているなら、食事だけを変えても改善しにくいことがあります。

「何を食べたか」だけでなく、「なぜそこに口内炎ができたのか」を考えることも歯科では重要です。

口内炎は栄養不足だけでなく、口の中の傷や熱による刺激、疲労などさまざまな要因が関係することがあります。詳しくは、突然歯茎が腫れた原因は何?も参考にしてください。

口内炎を早く治すために食事以外でできることはありますか?

口内炎ができたときは、患部への刺激を避けながら、口の中を清潔に保つことも大切です。食事量や水分を確保し、十分に休養をとりましょう。尖った歯や詰め物が当たるなど明らかな原因がある場合は、歯科医院への相談が必要です。

食事だけでなく、口腔ケアと原因への対応も大切です。

口内炎が痛いからといって、歯磨きをすべて中止するのはおすすめできません。
患部を強くこすらないよう注意しながら、他の部分は丁寧に歯磨きをして、口の中を清潔に保ちましょう。

また、

  • こまめに水分をとる
  • 患部を舌や指で触らない
  • 十分な睡眠・休養をとる
  • 刺激の強い食事を一時的に控える

といったことも心がけます。

ただし、歯や詰め物の尖った部分が粘膜に当たっているなど、物理的な刺激が続いている場合はセルフケアだけでは解決できません。

そのような場合は歯科医院で確認してもらいましょう。

口内炎があるときも、患部を強くこすらないよう注意しながら、口の中を清潔に保つことが大切です。毎日の口腔ケアについては、歯垢を放っておくとどうなるの?もあわせてご覧ください。

口内炎は何日治らなければ歯科医院を受診したほうがいいですか?

一般的な口内炎は1週間〜10日程度で自然に改善することが多いですが、2週間以上たっても治らない場合や、痛みが強い場合、何度も繰り返す場合などは、口内炎以外の病気が隠れていないか確認するためにも医療機関への相談をおすすめします。

2週間以上治らない口内炎は、自己判断で様子を見続けないようにしましょう。

次のような場合は受診を検討してください。

  1. 2週間以上たっても治らない
  2. 徐々に大きくなっている
  3. 強い痛みで食事や水分がとれない
  4. 何度も口内炎を繰り返す
  5. 赤い・白い変化が長く残っている
  6. 硬いしこりのような部分がある
  7. 同じ場所ばかり繰り返し傷になる
  8. 入れ歯や歯が当たっている

多くの口内炎は一時的なものですが、口の中の病気の中には、初期には口内炎と見分けにくいものもあります。

特に「痛くないから大丈夫」とは限りません。
治らない口内炎を食事やビタミンだけで何週間も様子を見るのではなく、気になる変化が続くときは歯科医院や口腔外科などへ相談してください。

日本口腔外科学会の口腔セルフチェックでも、「治りにくい口内炎」や白い・赤い斑点、硬くなった部分などがないか確認することが案内されています。長期間治らない場合や普段と違う変化がある場合は、歯科医院や口腔外科などへ相談しましょう。

まとめ|口内炎にいい食べ物は「治す食品」より「痛みを増やさず食べられる食品」です

口内炎ができたときは、

  • おかゆ
  • 雑炊
  • やわらかいうどん
  • 豆腐
  • 卵料理
  • 茶碗蒸し
  • ポタージュ

など、やわらかく、水分が多く、薄味の食品が食べやすいでしょう。

一方、辛いもの、酸味の強いもの、塩辛いもの、硬いもの、熱すぎるもの、アルコールなどは患部を刺激し、痛みを強く感じる場合があります。

ビタミンB2やB6などを含め、バランスよく栄養をとることは大切です。
ただし、特定の食品を食べれば口内炎がすぐ治るわけではありません。

口内炎が痛い時期に優先したいのは、「何を食べれば早く治るか」よりも、「どうすれば痛みを増やさず、必要な食事と水分をとれるか」という視点です。

また、口内炎の原因は栄養不足だけではありません。
歯や詰め物が当たる刺激、口の中の傷、やけど、感染など、さまざまな原因が考えられます。

一般的な口内炎は時間とともに改善することが多いものの、2週間以上治らない場合や、何度も繰り返す場合、強い痛みがある場合などは自己判断で放置せず、歯科医院や口腔外科などへ相談しましょう。

口内炎だけでなく、歯や歯ぐき、口の中の粘膜に気になる変化があるときは、定期的に状態を確認してもらうことも大切です。歯の定期健診って何をするの?受けるメリットは?では、健診で確認する内容について詳しく解説しています。