歯と口のトラブル

エラが張っている人は歯のトラブルが起こりやすい?

エラが張っている人は歯のトラブルが起こりやすい?

エラが張っているいわゆるベース型の顔の方は、他の方と比べると歯が悪くなりやすく、治療後もトラブルを起こす可能性が高いため、ご説明します。

エラ張りになりやすいお口の癖と歯のトラブル

日常生活の中での悪い習慣がエラ張りの原因になっている可能性があります。

  1. 片方噛みをしていませんか?
  2. 無意識に歯を食いしばる癖がありませんか?
  3. 寝ている時に歯ぎしりをしていませんか?
  4. 噛み応えのある食べ物を好んで食べる癖はありませんか?

1.片方噛みをしていませんか?

左右どちらかの歯でばかり噛む片方噛みの癖があったり、食事の際の姿勢が悪い場合、咬筋の発達に影響が出ます。姿勢を良くして左右バランス良く噛むことでエラ張りを防ぎます。

2.無意識に歯を食いしばる癖がありませんか?

無意識のうちに歯を食いしばる癖のある方は、食いしばった時に咬筋を緊張させた状態になるため、咬筋を発達させてエラ張りになることがあります。

無意識下で噛みしめてしまうため、ご自分では気づきにくいかもしれませんが、テレビやスマホなど、何かに集中している時に、奥歯をぎゅっと噛んでいないか、気をつけて確認してみましょう。食いしばりの癖のない方は、食事以外では上下の奥歯が触れ合うことはありません。

3.寝ている時に歯ぎしりをしていませんか?

眠っている時に無意識で歯をギリギリと強い力で擦り合わせるのが歯ぎしりです。眠っている間に行われるため、ご自分で気をつけることが出来ません。そのため、就寝中にナイトガードと呼ばれるマウスピースを歯につけて、歯ぎしりから歯を守るという治療が行われます。

しかしナイトガードは歯を守るためのものであり、歯ぎしりそのものを治療するわけではありませんので、ご注意ください。

4.噛み応えのある食べ物を好んで食べる癖はありませんか?

咬筋は噛むときに使う筋肉です。ナッツやせんべい、するめなどの噛み応えのあるものが好きな方の場合、咬筋が発達してエラが張ってしまう場合があります。硬いものをよく食べる方や、ガムを噛む習慣のある方は注意しましょう。

エラ張りの原因は?

エラは生まれつきの骨格の問題でエラが張るケースはごく少なく、殆どの方は生活習慣に問題があってエラが張っているといわれます。

エラが張っている方は、咬筋という耳の内側から顎にかけて繋がっている筋肉が発達しており、しかも咬筋が凝っています。

咬筋が凝っている

咬筋が凝るとエラが張ってしまいます。咬筋は咀嚼筋の一種で食べるときに使う筋肉です。食事の際に噛む力はとても強く、体重と同じくらいの力がかかります。咬筋は使えば使うほど筋肉が発達して、エラが張ってしまいます。

噛み合わせが深い過蓋咬合

噛み合わせが悪いこともエラ張りの原因になります。歯の噛み合わせが深い過蓋咬合と呼ばれる不正咬合の方はエラが張っていることが多いため、奥歯を噛んだ時に下の前歯が上の前歯で隠れてしまう程被さっている場合は要注意です。

噛みすぎることは歯に悪い?

やわらかいものばかり食べていることが原因でお口周辺の筋肉の働きが悪くなっているシニアの方に、「ガムを噛んで下さい」とお勧めすると、一生懸命ガムを噛みすぎて、奥歯が擦り減ってしまう方がおられます。何事も加減というものた大切です。

硬い食べ物を好んで食べる方も、歯が擦り減ったり欠けたりしやすく、歯根を傷めやすいため、程々に食べるようにしましょう。

エラと歯のトラブルの関係に関するQ&A

エラが張るとどのような影響がありますか?

エラが張ると、噛む力が増加し、噛み合わせのバランスが崩れることがあります。また、顔のバランスが悪く見えたり、口を閉じにくくなることもあります。

エラ張りを改善する方法はありますか?

エラ張りを改善するためには、まず生活習慣の見直しが重要です。咬筋の緊張を緩めるために、ストレスの軽減やリラックス法の実践が役立ちます。また、噛む習慣や姿勢の改善、適切な噛み方の習得も効果的です。

エラ張りの治療法はありますか?

エラ張りの治療法には、保守的な方法と手術的な方法があります。保守的な治療では、咬筋の緊張を緩めるための物理療法やリラクゼーション法が行われることがあります。手術的な治療では、咬筋の一部を切除する手術や、顎の骨を削る手術などが行われることもあります。治療法は個人の状態に合わせて医師と相談し決定されます。

まとめ

歯のキャラクター

噛む時の様々な習慣で、咬筋が発達し過ぎてしまい、エラが張ってしまう場合があります。噛む力が強すぎると歯や顎に負担がかかり、思わぬトラブルを起こすことがあります。年に数回歯科定期健診を受けて頂くと、歯に負担がかかってトラブルが起こっていないか、咬合が強すぎないか等がわかりますので、定期健診を習慣的に受けることをお勧めします。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科
院長 竹田 亮

2007年 国立長崎大学歯学部卒業。

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梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック