歯と口のトラブル

ガミースマイルは治る?笑顔に自信を取り戻すための治療法とは

ガミースマイルは治る?

笑顔に自信が持てないあなたへ

「笑ったときに歯ぐきが見えすぎて恥ずかしい…」「自然に笑えなくて、つい口元を隠してしまう」
そんな悩みを抱えている方は、実は意外と多いんです。

歯や口元の見た目は、第一印象に大きな影響を与えるポイント。特に「ガミースマイル」と呼ばれる、笑ったときに歯ぐきが大きく見える状態は、自分では気になっていても「治せるもの」とは思っていない方も多いのではないでしょうか。

でもご安心ください。
ガミースマイルは、専門的な診断と適切な治療によって改善が可能です。

このコラムでは、ガミースマイルの原因や治療法、そして実際にどんな流れで治療が進んでいくのかまで、患者さん目線でわかりやすく解説します。

「自分の笑顔がもっと好きになりたい」
そう感じているあなたに、ぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。

ガミースマイルとは?気になるその特徴と影響

ガミースマイルは、笑ったときに歯ぐきが大きく露出する状態で、多くの患者さんが見た目にコンプレックスを感じやすい症状です。

ガミースマイル(gummy smile)は、笑ったときに上唇が大きく上がり、歯ぐき(歯肉)が3mm以上見えてしまう状態を指します。日本人にも比較的多く見られ、特に次のようなシーンで気になってしまうことがあります。

写真を撮るときに口元が気になる

無意識に手で口を隠してしまう

人前で笑うことがストレスになる

ガミースマイルの原因とは?

ガミースマイルは、ひとつの明確な原因だけでなく、いくつかの異なる要因が組み合わさって起こることが多いです。以下に主な原因を、より専門的に説明します。

1. 上唇を引き上げる筋肉の働きが強い(筋肉性)

笑ったときに上唇がぐっと上に持ち上がるのは、上唇挙筋という筋肉の働きによるものです。この筋肉の動きが過剰な場合、通常よりも多く歯ぐきが露出してしまいます。

  • 顔の表情筋のバランスによって起こることが多く、表情が豊かな人ほど出やすい傾向もあります。
  • これはボツリヌストキシン注射などの処置で比較的簡単に緩和することができます。

2. 歯が過剰に萌出している(歯の位置の問題)

本来の歯ぐきの位置ではなく、歯そのものが通常よりも長く伸びてしまっている(過萌出)ケースもあります。

  • 特に前歯が長く見える場合は、歯の位置そのものが関係している可能性があります。
  • この場合は歯肉整形(歯周外科)や矯正治療が有効です。

3. 上顎の骨が前方に突出している(骨格性)

顔の骨格そのものに原因がある場合、笑ったときに歯ぐきが目立ちやすくなります。

  • 上顎骨の過成長や前方突出があると、前歯部分の歯ぐきが自然と露出しやすくなります。
  • このようなケースでは、矯正治療だけでの改善は難しく、外科的処置(上顎の骨切り手術など)が必要になることがあります。

4. 歯ぐきの過成長(歯肉の肥大)

歯ぐきが厚く、大きく成長してしまっている状態も、ガミースマイルの一因です。

  • 遺伝的な要因のほか、薬剤性(降圧薬やてんかん薬など)や歯磨き不足による歯垢の刺激などで起こることも。
  • 歯肉切除術(歯肉整形)によって形態を整えることで改善できます。

原因によって治療法はまったく異なります

ガミースマイルは、上記のような「筋肉」「歯の位置」「骨格」「歯肉の状態」といった多角的な視点から診断を行う必要があります。

そのため、「とりあえず治療」というよりは、専門の歯科医院での診断とカウンセリングを受けた上で、自分に合った治療法を選ぶことがとても大切です。

そのまま放置するとどうなる?ガミースマイルによる心理的・機能的リスク

ガミースマイルは見た目だけでなく、心や口腔機能にも悪影響を与えることがあります。

放置してしまうと、次のような問題に発展する可能性があります。

心理的ストレス:笑うことへの抵抗感が強まり、会話や人付き合いに自信を持てなくなる。

歯ぐきの健康リスク:露出した歯ぐきに歯垢がたまりやすくなり、歯周病のリスクが上がる。

噛み合わせのバランス悪化:骨格に起因する場合、不正咬合を引き起こすことも。

特に、審美面と機能面の両方に影響を及ぼす可能性があるため、「気になるけど放っている…」という状態はおすすめできません。

「笑うのが恥ずかしい…」ガミースマイルに悩む患者さん

多くの患者さんがガミースマイルを「些細な悩み」として抱え込みがち。でもその影響は意外と大きいんです。

以下は実際に多くの患者さんが抱く声です。

「マスクをしていると安心だけど、外すと急に不安になる」

「大事な写真の日には自然に笑えない…」

「昔は気にならなかったのに、最近すごく目立つ気がする」

些細なように思えても、長年にわたってコンプレックスになっているケースは少なくありません。

それでも、「治療なんて大げさじゃない?」と思っている方にこそ知ってほしいのが、ガミースマイルはちゃんと治療できるということです。

ガミースマイルは治療できる!原因に合わせた主な治療法

ガミースマイルは原因によって治療法が異なります。専門的な診断で自分に合った方法が見つかります。

治療法は以下のように分類されます。

歯肉整形(歯周形成外科)
→ 歯ぐきを外科的にカットしてバランスを整える。歯が短く見えるタイプのガミースマイルに有効。

矯正治療
→ 歯や骨の位置を調整することで、見える歯ぐきの範囲を改善する。不正咬合がある場合に効果的。

上顎骨の外科的手術
→ 骨格的な原因によるガミースマイルに対応。全身麻酔下での手術になるが、根本治療が可能。当歯科グループではカトレア歯科・美容クリニックにて手術を受けることが出来ます。

被せ物の調整
→ 被せ物や詰め物の形状を変えることで、歯の見た目のバランスを調整する。

ボツリヌストキシン注射
→ 上唇の筋肉の動きを緩和し、歯ぐきの露出を抑える。数ヶ月ごとのメンテナンスが必要。一部の歯科や美容外科で施術を行っています。当院では取り扱っておりません。

それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるため、信頼できる歯科医師によるカウンセリングが大切です。

どんな検査や診断が必要?歯科医院での治療の流れ

歯科医院では、ガミースマイルの原因に応じて精密な診断と適切な治療計画を立てます。

治療を受けるには、まず原因を明確にするための検査が必要です。一般的な流れは次のとおりです。

  1. 問診と視診
  2. 歯列や口元の写真撮影
  3. レントゲンやCTによる骨格の分析
  4. 噛み合わせや筋肉の動きの評価

その上で、患者さんの希望も踏まえて、最適な治療法を提案してもらえます。

「治したいけど、手術はちょっと…」という方には、まずボツリヌストキシン注射など低侵襲な選択肢から始めるのもアリです◎

まとめ

自分らしい笑顔を取り戻すために、まずは相談してみよう

ガミースマイルは改善できます!ひとりで悩まず、まずは信頼できる歯科医院に相談することが第一歩です。

「治らないかも…」「笑うのが怖い」そんな不安を抱えていた患者さんが、治療後に「自然に笑えるようになった」と笑顔で話してくれることはよくあります。

見た目のコンプレックスを解消することは、心の健康にもつながります。

ガミースマイルは決して恥ずかしいものではなく、適切に診断し、治療すれば改善が期待できます。

この記事の監修者
医療法人真摯会 梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科
院長 竹田 亮

2007年 国立長崎大学歯学部卒業。

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梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科

大阪矯正歯科グループ大阪インプラント総合クリニック