歯と口の基礎知識

歯垢や歯石、バイオフィルムについて教えて

歯垢や歯石、バイオフィルムについて教えて

歯垢や歯石、バイオフィルムは虫歯や歯周病への感染と進行に深く関わっています。それぞれの特徴と、歯の疾患に繋がるメカニズムについてご説明します。

歯垢ってどんなもの?

歯の表面に付いている歯垢(プラーク)は、ただの食べ物のカスではありません。歯垢は、食べ物のカスを餌にして、細菌が作り出したもので、歯周病を悪化させる原因ともいえる、白くネバネバした物質です。

歯磨きの前に歯と歯の間を楊枝などで軽く擦ると、白いねばねばしたカスが取れることがあります。これが歯垢です。歯垢はプラークとも呼ばれ、まさに歯にこびりついた垢のようなものです。

歯垢は食べカスじゃないの?

歯垢を食べ物のカスが歯に残っているものだと思っている人も多いようですが、実はそうではありません。歯垢の約80%は、歯周病や虫歯の原因となる細菌で出来ています。1mgの歯垢の中には、ものすごい数の細菌が棲み着いていて、その数は数十億ともいわれています。

つまり、歯垢は単なる食べカスではなく、大半は食べ物のカスを餌にしてどんどん増えた細菌の集団といえます。

歯垢を取らずに放っておくとどうなるの?

しかも、24時間歯磨きをサボると、食べカスの中の歯垢は増殖し始め、2日後には固くなりはじめます。そして約2週間で石灰化して歯石になってしまいます。

歯石の表面には更に歯垢が溜まりやすくなり、歯石の表面の歯垢は歯ブラシでは落としにくい状態になります。そして歯石そのものは固くなって歯面にしっかりとくっついているため、歯ブラシで取り去ることは出来ません。

そのため歯石になってしまう前に、歯磨きなどで歯垢を出来るだけ取り除くことが必要になります。

通常のブラッシングでは除去できないバイオフィルムとは?

歯垢は、ついてからあまり時間が経っていない場合は歯磨きで除去することができます。

ところが歯と歯の間など、磨きにくい部分に磨き残しが出来ると、歯垢の中の細菌がますます増えて厚みを増していきます。そしてそれらは薄い膜を作り出し、それをバイオフィルムと呼びます。

バイオフィルムが歯と歯の間や、歯と歯茎の間に形成されると、虫歯や歯周病のリスクが跳ね上がります。バイオフィルムは細菌の集団が作り出した薄い膜で、ネバネバした膜で細菌は自分たちを守り、更にその中で繁殖を続けます。

キッチンやお風呂の排水口の中にヌルヌルした膜がついているのを見たことがありませんか?あれも一種のバイオフィルムで、こすり取ってきれいに掃除するのは結構大変ですよね。

歯に付いたバイオフィルムはどうやって落とす?

歯に付いてしまったバイオフィルムは粘り気があるため歯や歯肉にしっかりとくっついています。できたばかりのバイオフィルムなら歯ブラシで落とすことも可能ですが、出来てから時間がたって強固にくっついてしまったバイオフィルムは歯磨きだけで落とすことは出来ません。

それなら、抗菌作用のあるうがい薬を使えば?と思われるかもしれませんが、バイオフィルムのねばねばの膜は抗菌剤や抗生物質を通しません。免疫細胞である白血球すら、バイオフィルムの中に入り込むことはできません。

そのまま放置すると更にバイオフィルムが強固になり、バイオフィルムの中の歯周病菌が歯周組織に害を与え始め、歯周ポケットの中にまでバイオフィルムが入り込んで、どんどん歯周病が進んでいきます。しかし歯周病はかなり悪くなるまで自覚症状が出ませんので、気付いたときにはかなり歯周病が進行していることになります。

歯にこびりついたバイオフィルムを取り去るには、歯石取りと同様に、歯科医院で専門のケアを受けるしかありません。「歯の定期健診」「歯周病治療」「歯のクリーニング」などといった歯科診療メニューで、バイオフィルムの除去が可能です。

これらの診療では、歯科衛生士が専用の器械を使ってバイオフィルムや歯石を除去します。3~4ヶ月に1度程度受けることで、歯周病はかなり改善します。

まとめ

歯ブラシと歯の模型

歯垢が歯石やバイオフィルムを作り、歯周組織に害を与えるようになるまでの流れをご説明しました。歯医者での定期健診で歯石やバイオフィルムは除去出来ますので、ぜひ定期的に歯のクリーニングをお受け下さい。

梅田茶屋町クローバー歯科・矯正歯科

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